新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2022年1月末から新たに「事業復活支援金」の申請受付が開始されました。コロナ禍の収束は未だ見通しが立たず、厳しい環境にある事業者の支援を目的として、各自治体で独自の支援金を実施するケースも出始めています。本記事では、各自治体による事業復活支援金の上乗せ支給等について解説していきます。これから事業復活支援金の申請を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
高知県新型コロナウイルス感染症対策臨時給付金
高知県新型コロナウイルス感染症対策臨時給付金は、新型コロナウイルスの影響を受け売上高が減少した事業者を対象に、令和4年1月~3月のうちの1か月分を対象に、「新型コロナウイルス感染症対策臨時給付金」、「新型コロナウイルス感染症対策雇用維持臨時支援給付金」の2つの給付金を給付します。事業復活支援金とは異なる高知県独自の支援金であり、事業復活支援金と併せて受給することが可能です。制度の概要は下表の通りです。
制度名 | 新型コロナウイルス感染症対策臨時給付金 |
申請受付 | 2022年2月25日 |
対象事業者 | 全業種の中小企業者 |
主な要件 | 令和4年1~3月のうち、1か月の売上高が直近3か年のいずれかの同期比30%以上減少していること 支給額 |
上限額 | 75万円(県の給付金と国の事業復活金(1か月相当額)を合わせた給付上限額) |
制度名 | 新型コロナウイルス感染症対策雇用維持臨時支援給付金 |
申請受付 | 2022年3月中旬 |
対象事業者 | 全業種の中小企業者 |
主な要件 | 次の(1)、(2)をいずれも満たすこと (1)令和3年1~12月(または直近1年間)の売上高が直近3か年のいずれかの同期比15%以上減少 (2)申請対象月(令和4年1~3月のいずれか1か月)の売上高合計が直近3か年のいずれかの同期比30%以上減少 |
支給額 | 対象月の納付した社会保険料の事業主負担分をもとに算定 |
三重県地域経済復活支援金
三重県地域経済復活支援金は、2022年1月には発表された「まん延防止等重点措置」に伴う経済活動の停滞等の影響により、特に厳しい状況にある県内の中小法人・個人事業者等の事業継続・回復を支援するための支援金です。事業復活支援金とは異なる三重県独自の支援金であり、事業復活支援金と併せて受給することが可能です。制度の概要は下表の通りです。
制度名 | 三重県地域経済復活支援金 |
申請受付 | 2022年3月上旬 |
対象事業者 | まん延防止等重点措置発出に伴う経済活動の停滞等による影響を受けた、三重県内の中小法人・個人事業者等 |
主な要件 | 2022年1月~3月のいずれかの月の売上が、前年(2021年)、前々年(2020年)または前々前年(2019年)同月と比べて30%以上減少していること |
上限額 | 中小法人等30万円、個人事業者等15万円 |
熊本県事業復活おうえん給付金
熊本県事業復活おうえん給付金は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う県経済への深刻な影響を考慮して創設されました。「事業復活おうえん給付金」では、事業復活支援金に県独自の上乗せ給付(2か月相当分)が実施されます。制度の概要は下表の通りです。
制度名 | 熊本県事業復活おうえん給付金 |
申請受付 | 2022年4月 |
対象事業者 | 熊本県内に店舗や事業所等を有する事業者 |
主な要件 | 国の「事業復活支援金」を受給した事業者 |
支給額 | 上限額: (売上高が50%以上減少している場合) 法人:40万円 個人事業者:20万円 (売上高が30%以上50%未満減少している場合) 法人:20万円 個人事業者:12万円 |
頑張る中小事業者月次支援金(広島)
頑張る中小事業者月次支援金(広島)は、緊急事態措置等や広島県の集中対策実施に伴う、飲食店の休業・時短営業や外出自粛等の影響により、売上が減少した県内中小事業者に対して給付されます。事業復活支援金とは異なる広島県独自の支援金であり、事業復活支援金と併せて受給することが可能です。制度の概要は下表の通りです。
制度名 | 熊本県事業復活おうえん給付金 |
申請受付 | 2022年4月 |
対象事業者 | 広島県内に本社・本店のある中小法人・個人事業者 |
主な要件 | 次の(1)、(2)をいずれも満たすこと (1)緊急事態措置等や広島県の集中対策実施に伴う飲食店の休業・時短営業、外出自粛等の影響により売上が30%以上減少していること (2)「広島県感染症拡大防止協力支援金」の給付対象でないこと |
支給額 | 上限額: (売上高が50%以上減少している場合) 法人:20万円 個人事業者:10万円 (売上高が30%以上50%未満減少している場合) 法人:8万円 個人事業者:4万円 |
富山県事業復活緊急応援金
富山県事業復活緊急応援金は、新型コロナウイルス感染症の拡大により、大きな影響を受けている県内の中小法人・個人事業者等に対し、その影響を緩和して、事業の継続及び立て直しの取組みを支援するため、地域・業種を問わずに給付が行われる制度です。事業復活支援金とは異なる富山県独自の支援金であり、事業復活支援金と併せて受給することが可能です。制度の概要は下表の通りです。
制度名 | 富山県事業復活緊急応援金 |
申請受付 | 2022年3月 |
対象事業者 | 広島県内に本社・本店のある中小法人・個人事業者等 |
主な要件 | 新型コロナウイルス感染症の影響により、2021年11月~2022年3月のいずれかの月の売上高が、2018年11月~2021年3月の間の任意の同じ月の売上高と比較して30%以上減少している中小法人等及び個人事業者等 |
支給額 | 一律: 法人:20万円 個人事業者等:10万円 |
まとめ
本記事では、各自治体による事業復活支援金の上乗せ支給等について解説してきました。コロナウイルスの感染状況は依然として収束の目途が立たず、地域経済に与える影響は甚大です。各自治体では、地元企業の事業継続を支援すべく、独自の支援制度が創設されています。事業復活支援金への申請を検討されている方は、本記事を参考に自治体で行っている支援制度がないか確認しましょう。