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「ものづくり補助金」に採択されるコツは?手続きの流れや申請書の書き方のご紹介

「ものづくり補助金」に採択されるコツは?手続きの流れや申請書の書き方のご紹介

ものづくりは、経営革新を目的とした設備費用などが対象となる、中小企業向けの補助金です。補助金の申請・審査を経て、採択されると交付を受けることができます。通常の銀行融資と違って返済する必要がないため、新たな設備投資を検討している企業にとって大きなメリットがあります。

本記事では、ものづくり補助金の対象となる企業の条件や事業類型などの概要、公募要領、申請の方法などについて解説していきます。これから申請を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

ものづくり補助金とは?

ものづくり補助金とは、中小企業等による生産性向上に資する革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資を支援する補助金です。

ものづくり補助金のうち、中小企業・が申し込める型には、「一般型」「グローバル展開型」「ビジネスモデル構築型」「」の4種類があります。グローバル展開型は、支援される経費に海外旅費が含まれる点が異なります。

対象になる企業

ものづくり補助金の対象となる企業は、中小企業・小規模事業者が対象とされ、業種は問われません。小売業、卸売業、サービス業なども補助金の対象となります。ものづくり補助金の対象となる企業の条件については下記で説明します。

申請時点で創業していること

ものづくり補助金は、申請時点で創業していることが条件となります。従って、これから創業予定といった場合では申請することができません。また、申請書には創業・設立日を記載する必要があります。

資本金・従業員数が要件に合致していること

ものづくり補助金の対象となる中小企業・小規模事業者は、業種ごとに資本金や従業員数の規模が下記表の通り定められています。
ただし、資本金・従業員数が要件に合致していても、大企業の完全子会社など一部申請できない場合もあります。

業種

資本金

従業員数

製造業、建設業、運輸業、ソフトウェア業または情報処理サービス業、その他

3億円以下

300人以下

ゴム製品製造業

3億円以下

900人以下

卸売業

1億円以下

100人以下

旅館業

5,000万円以下

200人以下

その他サービス業

5,000万円以下

100人以下

小売業

5,000万円以下

50人以下

賃上げに関する事業計画の策定・実行

ものづくり補助金の申請には、「付加価値額の年率平均3%以上増加」「給与支給総額の年率平均1.5%以上増加」「事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上の水準にする」という3つの条件を満たすを策定する必要があります。事業計画は概ね3~5年の計画とされ、従業員へ公表するとともに実行する必要があります。

補助金の上限・補助率

ものづくり補助金の上限・補助率については下記表の通り定められています。例えば、が2,000万円の申請が一般型で採択された場合、補助率は2分の1であるため1,000万円の補助金が交付されます。

類型

上限

補助率

一般型

1,000万円

中小企業者:2分の1

小規模企業者・小規模事業者:3分の2

グローバル展開型

3,000万円

中小企業者:2分の1

小規模企業者・小規模事業者:3分の2

ビジネスモデル構築型

1億円

大企業:2分の1

大企業以外の法人:3分の2

低感染リスク型ビジネス枠

1,000万円

一律:3分の2

低感染リスク型ビジネス枠

低感染リスク型ビジネス枠とは、新型コロナウイルスの影響を受けて新たに創設された類型です。対人接触を減らす製品やサービス開発に係る費用が対象であり、補助率は3分の2です。一般型に比べて補助率が高く、不採択の場合でも通常枠で再審査されます。補助対象経費の要件を満たす事業であれば、ぜひ申請を検討しましょう。

ものづくり補助金で申請できる費用

ものづくり補助金で申請できる費用には、さまざまなものがあります。補助金は金融機関の融資と違って返済する必要がないため、採択されれば大きなメリットがあります。以下に補助対象となる費用について列挙します。広告宣伝費・販売促進費については、低感染リスク型ビジネス枠のみ対象です。

・機械装置・システム構築費
・技術導入費
・専門家経費
・運搬費
・クラウドサービス利用費
・原材料費
・外注費
・知的財産権等関連経費
・広告宣伝・販売促進費(低感染リスク型ビジネス枠のみ)

ものづくり補助金を申請する際に注意すべき点

ものづくり補助金の申請には、いくつか注意すべき点があります。これらの注意点を理解せずに申請すると、「事業計画は良いのに不採択となる」「採択はされたがこんなはずじゃなかった」といったケースが生じてしまう恐れがあります。以下で確認していきましょう。

電子申請にはGビズIDプライムアカウントが必要

ものづくり補助金の申請は、電子申請で行う必要があります。Webフォームに記載事項を入力して事業計画書などの付属書類をPDF形式で添付するのが基本的な流れです。電子申請には、GビズIDプライムアカウントの取得が必須です。まだ取得していない方は、公募要領を参考に取得手続きを進めましょう。

審査の落選する可能性

ものづくり補助金は、申請内容の審査を経て採択されます。従って、申請者全員に対して補助金が交付されるということではありません。審査は、公募要領に記載された審査項目に基づいて行われるため、これらのポイントを押さえた書類作成がポイントです。

「補助事業期間」の限定

ものづくり補助金は、補助事業期間が限定されています。補助事業期間とは、補助金の交付対象となる期間のことを指します。
ものづくり補助金の場合、交付決定から最大10ヶ月間が補助事業期間とされ、この間の事業活動による経費が交付対象となります。補助事業期間について理解しないまま事業を進めてしまうと、交付対象外となってしまう可能性があるため注意が必要です。

補助金は後払い

ものづくり補助金の交付は後払いです。補助事業期間終了後に、報告・検査を経て補助金を請求する流れとなります。従って、補助事業期間中に発生する経費は、一時的に自社で立て替える必要があります。補助金の交付までの資金繰り計画についても注意が必要です。

ものづくり補助金に採択されるためのポイント

ものづくり補助金のは4割程度となっており、半分以上は審査により不採択とされています。ここでは、ものづくり補助金に採択されるための書類作成のポイントを解説していきます。

加点項目をしっかり押さえる

ものづくり補助金の公募要領には、どのような項目が審査で評価されるのか記載されています。加点項目の概要は下記表の通りです。尚、これらの加点項目についてはエビデンスとなる添付資料が必要です。事前にしっかりと確認しましょう。

項目

概要

成長性加点

有効な期間の経営革新計画の承認を取得した(取得予定の)事業者

政策加点

創業・第二創業後間もない事業者(5年以内)

災害等加点

有効な期間の事業継続力強化計画の認定を取得した(取得予定の)事業者

賃上げ加点等

①事業計画期間において、給与支給総額を年率平均2%以上増加させ、かつ、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+60円以上の水準にする計画を有し、従業員に表明している事業者」、又は、「事業計画期間において、給与支給総額を年率平均3%以上増加させ、かつ、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+90円以上の水準にする計画を有し、従業員に表明している事業者

②被用者保険の適用拡大の対象となる中小企業が制度改革に先立ち任意適用に取り組む場合

社内の専門用語は使わない

申請書の作成にあたっては、審査員に理解してもらえるような書類づくりを常に意識しましょう。審査員は社外の方であり、申請企業の業種に詳しいとは限りません。そのため、社内の専門用語などは使わず、誰が見ても理解できるように申請書を書きましょう。

客観的な数値を提示

補助事業となる設備投資の効果等については、客観的な数値を提示してアピールするようにしましょう。単に「機械の導入により生産性が上がる」と記載しただけでは、どれくらい生産性が上がるかの説得力に欠けてしまいます。「機械の導入により生産性が〇倍向上し、製造原価率が〇%下がる事により、当期利益は〇万円を見込む」といったように、具体的な数値を用いて説明するようにしましょう。

図やグラフを使用する

審査に通る書類作成には、内容だけではなく見やすさも重要です。文章による説明だけではなく図やグラフを使用することにより記載内容が分かりやすくなります。少しの工夫で専門外の審査員に対しても効果的にアピールすることが可能です。

ものづくり補助金の手続きの流れ

ここでは、ものづくり補助金の手続きの流れについて解説します。申請前にこれらを確認し、全体像を把握しておきましょう。

締め切りまでに申し込み

ものづくり補助金は公募期間が定められており、期間内に申請する必要があります。締め切りまでに書類を準備し、余裕を持った申請を心がけましょう。

採択の通知・交付申請し交付が決定

申請書類に対する審査を経て、結果が通知されます。無事に採択となったら、交付申請を行うことにより交付が決定されます。採択通知を受けたのみでは補助金は交付されず、交付申請を行う必要がある点に注意しましょう。

補助事業期間の開始

交付決定により補助事業期間が開始します。前述の通り、補助事業期間の前後に発生した経費は補助対象外です。自社の補助事業期間がいつからいつまでなのかは、確実に把握するようにしましょう。

事業の報告を行い、補助金の請求・支払い

補助事業期間終了後に事業の報告を行います。「補助事業実施報告書」「使用経費の支払証明書類」を提出し、事務局の確定検査を経て補助金額が確定します。事務局から送付される「補助金額確定通知」に基づき請求を行うことで、補助金が交付されます。

まとめ

本記事では、ものづくり補助金の概要や申請方法について解説しました。ものづくり補助金は業種による制限がなく、多くの中小企業・小規模事業者を対象としているため、ぜひ活用を検討したい制度です。その反面、採択率は4割程度と決して高くなく、審査により不採択となる可能性もあります。

そこで、ものづくり補助金を申請する際には、専門家サポートの活用をおすすめします。申請サポートを利用することにより、採択される可能性が高まるだけでなく、本業に集中できるといったメリットもあります。ものづくり補助金の申請をお考えの方は、ぜひ専門家サポートもご検討ください。

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